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海辺のさんぽCafe

亜熱帯の島・奄美大島から発信するWeb Cafeです。シーカヤックで海辺のお散歩や南島暮らしの  おしゃべりでのんび~りとお過ごし下さい。
2014/06/04

無人島・枝手久島・風葬跡探検記


奄美大島、宇検村にある無人島・枝手久島には古くからの風葬跡があるという。
色々な地図にそのことは書かれているのだが、具体的な場所は良く分からなかった。
民俗学の研究をしている友人に尋ねると、27kmも離れた与路島に伝承があり、場所も特定されているという。
5月末の海の穏やかな日に、その枝手久島にあるという風葬跡へ探検に行くことにした。
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宇検村の東シナ海に面した船越海岸から出艇。
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全くのべた凪だと思っていたのだが、北東からやや強い風が吹いていて、少し白波が立つ。
風に流されるように、40分ほど漕いで問題の場所に。

この海蝕洞のトンネルをくぐり抜けると、その奥に風葬の跡があるという。
まるで冒険物語の舞台のような、演出満点の出来すぎた地形だ!
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トンネルを抜けると深い入り江になっていて、その奥に、奥行きの深そうな洞窟があった。
どうやら、ここが風葬跡なのか?
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カヤックでゆっくりと入って行く。
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洞窟の入り口から15mぐらい入ったところに浜があったので上陸した。
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ここから先はまだ奥がありそうだが、外の光が入らないので真っ暗である。
そして、ここでマズイことに気がついた。あろうことか、今日はヘッドランプを持ってこなかったのだ!
さあ、どうしよう?ここから先は足元も見えない程の暗闇である。でも、ここまで来て引き返すのももったいないし…。色々と考えて、カヤックに防水バッグに入れたPadminiがあったのを思い出した。
早速、取り出して、描画アプリを立ち上げディスプレイを真っ白にして輝度を最高に上げる。
うん、これなら足元を照らすライトの代わりになりそうだ。

砂地にはプラスチック製の浮や発泡スチロール、漁具などゴミが散乱している。
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これは別に驚くべきことではなくて、外洋に面した岩場の狭くなったところには、大概、流れ着いた夥しいプラスチック製や発泡スチロールのゴミが堆積しているのだ。

さらに奥へ入って行くと、コウモリが狂ったように顔の近くで飛び回り、その羽音に行く手を遮られる。岩の天井からは、ポタポタと水滴が滴る。
大量に堆積しているゴミをまたぐように一歩一歩注意深く進む。埃っぽくて淀んだ空気が不気味だ。
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まだ、奥がある。
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カヤックで上陸した浜から30mほどは奥へ入っただろうか?ようやく行き止まりまでたどり着いた。
洞窟の奥までゴミが散乱した状態で、見たところ、風葬の跡を示すようなものは何も無い。
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このゴミを片付けて下の砂地を発掘してみれば、もしかしたら遺物が出てくる可能性もあるが、現状では、ただゴミの堆積している洞窟であった。

多少なりとも風葬の行われたような跡があるのかと思ったのだが…うーむ。
確かに地形的にはかなり面白い場所だ。上陸して歩いて入って行ける海蝕洞としては、
奄美近海で一番深い場所かも知れない。
またいつか来て、少し砂地を発掘してみようかな?
そんなことを思いながら、風葬跡といわれる洞窟を離れた。
外へ出て青い空が見えたら、何だかホッとしたよ。
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2013/04/13

涙のパンを買いに行くのだ!


先日ご紹介した、
ウチから大島海峡を挟んだ対岸の加計呂麻島、
渡連集落の工房楽流さんご夫妻が
なんと、5月いっぱいで島を離れるというじゃないですか…!
なんで行っちゃうの!

ご家庭の事情で仕方ないとはいえ
寂しいなー・・・・・・・

最初にその話を聞いたときには、目頭が熱くなった。

それほど頻繁に行き来していた訳じゃないけど、
対岸に楽流さんが居るってことが、心の支えにもなっていたんだよね。

なので、お別れの「涙のパン」を買いに、今日も海を渡ったのだ。
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工房楽流のノブさん、りっちゃん、
そして、お店に来ていた加計呂麻島ガイドの寺本さんと
そろって記念撮影。

このお家も、お店も、パンを焼く石窯も…イイ感じなのにな〜。
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お土産に、パンを二つ買いました。
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「もうお別れ」
今まで幾度、この言葉を噛みしめただろう…。

皆、去ってしまう…
  みんな去ってしまう…
      去ってしまう…。


出会いがあれば別れがくる。

そして、最終的には知り合った全ての人とお別れしなければならないのだ。

「サヨナラだけが人生だぜ!」

…とシャウトして、キーボードから手を放そう。
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2013/04/10

カヤックで海を渡って島のパン屋さんへ!

それは、真冬のように冷え込んだ4月のある日のことでした…。
(あの…まあ、今日のことなんですが(^_^;))

僕の住んでいる奄美大島の嘉鉄集落から、ちょうど大島海峡を渡った対岸の
加計呂麻島の渡連集落に、ご主人は絵を描き、奥様は機を織り、
土曜日曜と水曜日に石窯に薪でパンを焼いているご夫婦がいます。
工房 楽流(らくる)さん。
工房 楽流

冷え切った心を温めたくて…
カヤックで大島海峡を渡ってパンを買いに行くことにしました。

この日は厚い雲に覆われて、どんよりと暗い空。
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風の無い凪の日。大潮でしたが、ちょうど潮止まりの時間だったので流されることも無く、
嘉鉄の浜からたった25分で到着。
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工房 楽流さんに到着。
笑顔のお二人が、のぶさんとりっちゃんです。
あの…のぶさん、今時ピースサインとかしなくていいです(^_^;)
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お庭で新ジャガのピザと珈琲をいただきました。
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しばし、お二人と楽しく歓談。
二人の笑顔に癒されるな〜。
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あまり美味しかったのでピザのおかわり!
今度はトマトのトッピングで。
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帰りは、ちょうどお店に来ていた
沖縄在住の写真家、伊達優さんと3人で浜から見送ってくれました。

ありがとう!
美味しかった、楽しかった。
また、来るね!
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2013/03/21

きょう、ひみつきちに行ってきたよ

きょう、ひみつきちに行ってきたよ。

ながい旅から帰ってきて、ひさしぶりのひみつきち

ひみつだから、あまり詳しくはいえないけど

家からあまり遠くないところの山道をのぼって。

こんな沢すじをのぼっていくんだ。
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とちゅうでイノシシさんに出会った。
えっ、どこにいるかわからない?
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ちょっとトリミングして
ほら、ここに!
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のぼりきったところに
ちょうどひとりぶんのテントがはれるぐらいの広場がある。
ここが僕の「ひみつきち」
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すぐ横は、もう断崖で、したには海がみえる。
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火を焚いて、お湯を沸かして、お茶をのもう。
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京王線の仙川駅ちかくの古本屋さんで買った「はいく」の本をよもう。
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日が傾くころに山をおりました。
2013/01/11

2013年、新年初泳ぎ!

明けましておめでとうございます…なんて、今頃、言ってても良いのか?
うん、でも元日の話なので…

明けましておめでとうございます!

本年も宜しくお願い致します。


…と言うわけで、今年は予想以上に良く晴れて、とても暖くなった元日。

毎年、元旦には家の前の浜で初泳ぎをする羽目になっているのですが…

こんなに穏やかな海なら、カヤック初漕ぎにGo!

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嘉鉄湾を出て太平洋へ向かいます。

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ヤドリ浜の沖を通って。ここから先には、もう道路がありません。

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いよいよ、皆津の浜が近づいて来ました。

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荒涼とした感じの無人の浜に上陸。

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ここには旧日本軍の施設の跡が残されています。

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さて、今年はこの浜で新年・初泳ぎ!

裸になっても全く寒くない気温なので、気合いが入らないけど

海に向かって裸足で、ダッシュ!

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海水に身体をつけたら、なぜか興奮してしまい、気がついたら

「海の神様、今年も安全に、よろしくお願いします!よろしくお願いします!」って

独り大声で叫んでいました。

これ、ちょっと…ヤバイよね?

…まあ、もういいか、ちょっとヤバくても…(^_^;)



…と言うわけで、今年は「ちょっとイッちゃった、ヤバイおじさん路線」で行きますので

その点をご配慮賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。


低く傾く冬の夕陽を眺めながら、帰路につきました。

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本年も宜しくお願い致します。

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taiga:
亜熱帯の島・奄美大島でシーカヤックのガイドをしています。 海辺の集落に住んでのんびり、ぼんやり、暮らしています。 現在、のんびりゆったりのシーカヤック・ツアー
海辺のさんぽ社 を主催。

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sanpokun

Author:sanpokun

好きなこと:
無人の浜でキャンプ,ボサノヴァを聴く, 雨の日の昼寝, 浜辺で焚き火, 夜空を眺めながら酒を飲む, シュノーケリングでサンゴ礁や熱帯魚を観察する, フェリーニの映画, ロバート・フランクの写真, パウル・クレーの絵画, 谷川俊太郎の詩, 池田晶子、中島義道の著作, ダッチ・オーブンの料理,

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